2024年3月17日、当協会主催セミナー『衣類を「ごみ」から「資源」に』を開催いたしました。
今回は、オーガニックコットン普及の第一人者であり、現在は繊維リサイクルの最前線で活躍されている一般社団法人サーキュラーコットンファクトリー代表理事・渡邊智惠子氏を講師に迎え、衣類廃棄の現状とその再資源化の可能性についてご講演いただきました。
日本では年間約65%の衣類が焼却または埋め立て処分されており、リサイクル率はまだ低いのが現状です。しかし渡邊氏は「衣類を紙に変える」独自の技術開発を通じて、名刺や内装材、さらには地域文化の担い手である伝統行事まで、資源循環の可能性を広げています。
セミナーでは、渋谷区の中学生による古着活用の卒業証書制作や、地方自治体との連携による伝統産業との融合事例、さらには能登半島地震復興支援を視野に入れた農業高専の設立構想など、社会課題を横断する実践例も多数紹介されました。
「衣類は捨てるものではなく、未来へつなぐ“資源”である」
この考え方を深める学びの場となり、ご参加の皆様からは大きな反響をいただきました。
今後も当協会では、持続可能な社会を実現するためのヒントや行動のきっかけとなるセミナーを継続的に開催してまいります。
次回の開催も、ぜひご期待ください。
渡邊智惠子 一般社団法人サーキュラーコットンファクトリー代表理事
<プロフィール>
1985年株式会社アバンティを設立。 1990年より日本でのオーガニックコットンの啓蒙普及に取り組み、日本でのオーガニックコットンの製品製造のパイオニア2016年、一般財団法人森から海へ、代表理事就任。鹿による森林破壊を防ぐべく、命を繋ぐペットフード事業に取り組んでいる。2021年3月には繊維のゴミを資源にするプロジェクトを立ち上げ、繊維から紙へ、繊維から繊維へという一般社団法人サーキュラーコットンファクトリーの代表理事としての活動をメインとして行なっている。